ニシオカトマヤタケ仮称

Inocybe arenicola (R. Heim) M. Bon var. mediterranea Kuyper
ハラタケ目_アセタケ科_アセタケ属

食不適 アセタケ属きのこのほとんどが食べられない。
発生環境:2016年10月1日札幌市博物館センター主催のきのこ観察会を西岡公園にて実施。当日、西岡公園の広葉樹林の地上に発生していたもの。(外生菌根菌・共生菌)


「西岡苫屋茸」イタリアから既にカイパー氏により新変種記載されている菌で日本では初発見。小林新称とした
傘は径15.5 mmまで、円錐形、表面は平滑で繊維状、わら色から淡褐色、周辺部は細かく放射状に裂ける、縁に白色のくもの巣膜の名残がある。
ヒダは上生、やや密、淡灰褐色。
柄は22.5 × 7.0 mmまで、棍棒形。白色で上部粉状、基部は太まる(幅8.5 mmまで)、内部は中実。
傘の肉は薄く、柄は変色性なく、クリーム色。香りは酸味があるかまたは草臭がある.味は酸味がある。
胞子は10.8-14.0 × 5.5-7.8 µm (平均値12.6 × 6.6 µm)、縦横比Q=1.5-2.3 (平均値1.9)、黄褐色で銹色の色彩を持ち、平滑でたわら形.縁シスチジアは33-43 × 12.5-15.8 µm、棍棒状、薄壁で、ほぼ無色.側シスチジアはない.柄シスチジアは柄の下部に存在しない.

⁂小林孝人理学博士によると、ニシオカトマヤタケの学名に出てくるInocybe arenicolaが、1931年にハイム氏によりInocybe fastigiata (Schaeff.) Quélet forma arenicola R. Heimとして初めて報告されました.その後、1980年にアレッシオ氏がこの品種を再記載しましたが、縁シスチジア(ひだの縁にある細胞)を図示しませんでした.この顕微鏡的特徴を明確にしたのがカイパー氏による1986年の研究です.カイパー氏によると2変種があり、Inocybe arenicola var. arenicolaとI. arenicola var. mediterraneaを区別しました.日本から得られた本標本は、棍棒状な縁シスチジアを持ちカイパ。和名をニシオカトマヤタケ(小林新称)とし、記載しました。