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7月25日(土)「自然探求サポート事業」に2名参加
2009.07.25
札幌市博物館活動センター主催の「自然探求サポート事業」のサポータに佐々木強さんがなり、1回目の野外調査を行いました。中田理事長もお手伝いで参加。以下、佐々木強さんの報告です。
札幌市博物館活動センターでは、子供たちが身近な自然についての「疑問」や「調べてみたいこと」などを専門家のサポートを受けながら、自分の疑問を解決するプロセス(順序立てて理論的に考えていくこと)を学ぶことに主眼を置いた「自然探求サポート事業」を2003年度から実施している。
「今年度のサポートテーマ」は、宮の森中学校1年生、男子3名による『身近な地域で、キノコの植生や分布、生えやすい天候などについて調べたい』という希望で、「キノコに関する研究」がテーマとして取り上げられた。
学校ではじっくり取り組めないような子供の疑問を解決に導くために、活動期間は約半年間の長期にわたる。このうち野外での調査活動は2〜3回予定されており、その1回目が7月25日(土)、旭山公園で実施された。連日のように雨が降り続く中、この日も実施が危ぶまれる天候でしたが、雨が降らないことを願いながら午前9時30分より調査活動を開始し、午前中に無事終了することができた。今年は異常気象のせいか、6〜7月とも雨や曇りの日が多く、低温多湿の日が続いた影響でキノコ類の発生には好条件だったようで、色々な種類のキノコが一斉に顔を出していた。旭山公園下の駐車場から「森の家」へ続く急な階段を登り始めると、階段脇にたくさんのムクゲヒダハタケがまるでシイタケのように生え出ており、子供たちを出迎えてくれた。階段を上りきった右の草原にはベニヤマタケ、さらに奥に進むと大きなテングタケが幼菌から成菌までがたくさん見られ、子供たちも思わず大きな歓声を上げていた。森の家の前の草原にはムジナタケ、モリノカレバタケ、キツネノカラカサ、ガンタケなどが見られた。森の家から都市環境林へ続く林道脇には、色鮮やかな黄色のアキヤマタケやヤマドリタケモドキ、ツエタケなどが見られた。都市環境林ではチチタケが多く見られ、ツルタケ、珍しいコガネテングタケ、キンチャヤマイグチ、ベニタケ科のキノコも見られた。なんと言っても食用キノコのヤマドリタケモドキがたくさん収穫でき、帰りの「おみやげ」として喜んで持ち帰ったことだ。今回の調査活動では、どんなキノコがどんな環境に発生するのか、)「自然探求サポート事業」実体験として楽しく学んでくれたものと思っている。
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