きのこフォーラム活動報告
4月28日(日) 平成31年度 きのこフォーラム
2019.04.28
第16回きのこフォーラム(きのこ写真展・総会・きのこ講演会・懇親会)を札幌すみれホテル、3階ヴィオレで開催。(参加者87名)。(以下の(1)〜(4)まで、事務局長 吉崎記)
3階ロビーにて実施。食、毒、不適のきのこ写真パネルを多数展示。同じ大きさのパネルでも、一本のきのこをグーッとクローズアップしたものから、数本の角度の違うきのこが思い思いに集合されたものなど、昨シーズンから数か月ぶりのきのことの再会に皆さんの感慨もひとしおの話題に満ちていました。
吉崎事務局長司会のもと開始され、中田理事長より当会は15年間の活動を終え、5月からは新元号令和として活動が始まります。今年度も何卒よろしくお願い申し上げます。かねてより当団体の世代交代を悩んでおりましたが、誠にありがたいことに、星野保先生 から、「数年後でよろしければ、当会の代表をお引き受けしても宜しいですよ」とのご返事を頂きました。
中田理事長もますます元気で頑張り、無事バトンを渡したいと考えております。この度の16回総会は、理事役員の改選年ですのでよろしくお願いいたします。
なお、総会で何かわからないことがありましたら事務所の方に遠慮なくお聞きください。
司会者より、参議院議員、長谷川岳様から祝電が届いている旨の報告がありました。議事は議長に選出されました山川泰弘さまのもと、平成30年度事業活動報告、収支決算報告が可決された。続いて平成31年度(令和1年度)事業活動計画案、会計収支予算案の承認がされた。また今年度は、2年に1度の理事・監事の改選期となっており、理事長 中田洋子、副理事長 星野 保、理事 勝木伸一、堀田清、森 哲子、豊島誉弘、監事 涌井国夫、渡辺常雄の各位が選任され総会を終了いたしました。
昨年に引き続き、小樽掖済会病院副委員長、消化器科部長、NPO藻岩山きのこ観察会理事の勝木伸一先生による講演会が行われました。演題は、「キノコの事件簿 プロローグ」でした。
勝木先生は医者という立場上キノコ中毒に関する知識を広くお知らせする義務を強く感じられておられる方です。今回はキノコの毒とともにキノコ採集に当たって遭遇するであろうスズメバチやマダニの危険性についても紹介いただきました。
まず、諸外国でのキノコの様子についてグーグルアースを利用してその国、都市、市場まで具体的に紹介され、更にそれぞれの市場でのキノコの取り扱われ方まで表示名札を含めご紹介くださいました。
例えば、ローマの市場では、大きなポルチーニ、たまごタケ、アンズタケも飛ぶように売れていた。ウイーンでは、夕食にアンズタケの料理が出た、ポルチーニは、なぜか縦割りにして、キノコのにおいを周囲にふりまくとともに、虫に食われてないことを主張して売っている。また、シメジという日本名と同じものも見られた。スペインの市場では、ポルチーニは、土付きのまま売られていた。
次にキノコの危険性についての説明がありました。トガリアミガサタケは、熱を通さないと、嘔吐して死亡。シャグマアミガサタケは、生で食べると肝臓が解けて、2〜3日で死亡。西洋では煮て食べるが、その際に蒸気を吸っただけでも死に至る。
その他、カキシメジとチャナメツムタケの間違いやドクツルタケやシロタマゴテングタケ、ドクササコ、ニガグリタケ、マンネンタケ、オオワライタケも要注意。
キノコ採集で他に注意しなければならないことは、スズメバチです。刺されたことがある人は、毒によるアナフィラキシーショックで死に至ることもあります。
更に注意が必要なのは、ダニによる代表的な感染症は、ライム病、回帰熱、ダニ媒介性脳炎があり、中でもダニ媒介性脳炎は、北海道で5名が発症し、そのうち2名が死亡しています。それだけでなく、北海道以外では、もっと恐ろしい重症熱性血小板減少症候群(SFTS)全国で368症例が報告され、そのうち63が死亡しています。幸い北海道ではまだ発生しておりませんが、このウイルスを持ったマダニが捕獲されていますので、感染者が出現するのは時間の問題でしょう。
講演全体を通じて、なかなか聞くことのできない毒きのこについての医学的な提言は、我々キノコ愛好者としては、より一層襟を正さなければと強く印象付けられました。
更に、数多くの外国のきのこショップなどの所在地をグーグルアースを駆使されて、我々をまるで海外旅行をしているかの錯覚に落ちりそうなまでに臨場感を加味されましたご提言は誠に見事でございました。本来の職務にご多忙を極められておられる中、キノコの会のために多大なご尽力を賜りに心から感謝申し上げます。
吉崎事務局長の総合司会で開会。細川正人、札幌市議会議員の祝杯から始まり余興では、
前 政邦さんの軽妙な司会により実に楽しいカラオケ大会が繰り広げられました。
出演者及び曲名は以下のごとくでございます。
・松本 伊保子様・・・水に咲く花支笏湖へ ・阿部 正太郎様・・・北の旅人
・長内 寿一様・・・北のさすらい ・阿部 和義様・・・・吾亦紅
・丸山 惇士様、江川 俊子様(デユエットで) ・・・銀座の恋の物語
・松原 健一様・・・まぶたの母
以上のカラオケの出演の他に、渡辺俊樹様、兼清百広様からは、突然のお願いにもかかわらず、会のために有意義なお話を頂戴いたしました。誠に有難うございました。
衆議院議員、道下大樹様による、三三七拍子。最後に五輪橋病院院長、丸山惇士様による閉めの乾杯により閉会となりました。
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